臨床心理士
「臨床心理士」とは、臨床心理学の知識や技術を用いて心理的な問題を取り扱う「心の専門家」のことです。これまで日本では、このような心の問題に取り組む専門家は、「カウンセラー」「サイコセラピスト」「心理相談員」などの名称で専門的な活動を行ってきました。しかし、このような専門家に対する資格制度の整備が遅れていました。そこで、心の問題に取り組む専門家の資格認定を行うために、心理臨床に関連のある16の学術団体(学会)の総意に基づいて、1988年(昭和63年)に「日本臨床心理士資格認定協会」が設立され、「臨床心理士」の資格認定が開始されました。
さらに、この協会は、2年後(1990年)には、文部省(現:文部科学省)から公益法人格をもつ財団法人として認められ、2000年現在、7085名(医師252名を含む)の方々を認定し、文部省(現:文部科学省)の実施するスクールカウンセラーの任用をはじめさまざまな領域で活躍しています。
臨床心理士の職場
| 職場 |
内容 |
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学校内の相談室、教育センター、各種教育相談機関など
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発達、学業、生活面などでの問題に対して心理的援助を行う。本人との面接のほか、親面接、教師へのコンサルテーションなどを実施し、必要があれば、他の機関との橋渡し役も務める。 |
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病院・診療所(精神科、心療内科、小児科、その他)、保健所、精神保健福祉センター、リハビリテーションセンター、市町村の保健センターなど
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こころの問題で不適応に陥っている人、病気やけがなどをしている人への心理的援助を行う。心理テスト、心理療法のほかに、デイケアやコンサルテーションなどの活動を行う。市町村の保健センターでは、保健婦とともに乳幼児の健康診査・発達相談などを実施する。 |
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児童相談所、療育施設、心身障害者福祉センター、女性相談センター、障害者作業所、各種福祉機関など
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子どもの心身の発達、非行、障害児・者、女性問題などの福祉に関することに対して、心理的側面から援助する。 |
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家庭裁判所、少年鑑別所、刑務所、拘置所、少年院、保護観察所、児童自立支援施設、警察関係の相談室など
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社会的処遇を決定する際の心理的側面に関するテストや調査、矯正に向けての心理面接などを行う。 |
| 企業内相談室、企業内健康管理センター、安全保健センター、公立職業安定所(ハローワーク)、障害者職業センターなど |
職業生活の遂行のために、面接や、職場内へのコンサルテーションなどの心理的援助を行う。就業の相談では、職業への適性を調査する。 |
上記のほかに、臨床心理士が活躍できる比較的新しい職域・職種として、スクールカウンセラー、犯罪被害者支援、子育て支援、高齢者支援などがあげられます。また、教育の分野では、臨床心理士の養成に努めている有資格者の大学教員がいるほか、分野としては多岐にわたるものの、個人で開業している臨床心理士も徐々に増加しつつあります。
臨床心理士の受験資格は以下の様に規定されています。
1. 学校教育法に基づく大学院研究科において、心理学を専攻する博士課程前期課程又は修士課程を修了後1年以上の心理臨床経験を有する者。
2. 学校教育法に基づく大学院研究科において、心理学隣接諸科学を専攻する博士課程前期課程又は修士課程を修了後2年以上の心理臨床経験を有する者。
3. 諸外国で上記1又は2号のいずれかと同等以上の教育歴及び2年以上の心理臨床経験を有する者。
4. 医師免許取得者で、取得後2年以上の心理臨床経験を有する者。
5. 学校教育法に基づく4年制大学学部において心理学又は心理学隣接諸科学を専攻し卒業後5年以上の心理臨床経験を有する者。
資格審査は毎年秋(11月)に1回実施されます。審査内容は、臨床心理士として必要な臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理的地域援助及びそれらの研究調査等に関する基礎的知識及び技能についてです。審査は以下の要領で実施されます。
1.筆記試験(一次試験)
筆記試験は100題の設問(多肢選択法、マークシート方式)、および3種のテーマから1題を任意選択し1,201字以上1,600字以内で論述する小論文の2種の試験からなります。
2.口述面接試験(二次試験)
口述面接試験は多肢選択法(マークシート)による筆記試験(一次試験)の成績が一定の水準に達している人に対してのみ行い、複数名の面接委員により実施されます。なお、二次試験実施の詳細は一次試験合格の通知の際に案内されます。
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