第2話 ぷかぷか…
 春、陽気、眠気…。
 なんて悠長なことを言っていられない水泳部員たち。というのも、今年度は大幅に勤務シフトの変更が行われたからだ。バイオは阿南校長→脇町校長。ダッシュは阿波校長→勝瑞校長。そして、ミケンは徳島・阿波・脇町→徳島・勝瑞・脇町。スマイリーは徳島・勝瑞・阿南→徳島・阿波・脇町。
 これだけでも新校舎の業務に追われてしまい、必死になるのだが、それに加えて、皆が皆、校舎を開けるために早く出勤する日が増えたのである。よって、練習時間も取りにくくなるのは自明の理。
 だが、ミケンとスマイリーには、自らの「言葉」で、自らの首を絞めざるを得なくなる新担当クラスが待ち構えていた。

 今期、一番の目玉クラスとして阿波・阿南・脇町で開講されたクラス。それが「部活クラス」なのだ。年々、部活動に力を入れる学校が増えつつある。特に、上記3校舎に通う生徒の通学する学校は、それが顕著であった。そこで、イーズアカデミーでは、部活動に力を入れつつも勉強をも頑張っていきたい生徒を全力でサポートするべく、「部活クラス」を開講したのだった。
 新高校1年生説明会に於いて、スマイリーはクラス紹介でこのような演説をかっとばした。

「皆さん、部活動はすばらしいです。部活動に打ち込む生徒もすばらしいです。一方、勉強に専念する生徒もすばらしいです。ですが、両立は難しいです。しかし、部活動を頑張りながら勉強を頑張る人は『カッコいい』のです!どちらかを、言い訳にしないことを約束してください」

 この演説こそが「カッコいい」ではないか。

 そう、スマイリーは、この演説で自らの「部活動」である水泳に今年も「頑張る」と宣言したことになったのだ。読者諸氏の推測通り、ミケンも「部活クラス」を担当することになった。

 2人の行く手には、春の雲が浮かんでいる、ぷかぷか…と。
 2人の行く手では、色んな罠が待っている、ぷかぷか…。

(当然、始まったばかりです)

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