7 等差数列
 スマイリーにとっては、なかなか充実した夏が始まろうとしている。2分10秒59…という県記録は難しいかも知れないが、まさしく2分13秒を目指す四国進学会水泳部チームと、ほぼ同じタイムを目標に設定しているのだ。そう、その通りである。今回は、スマイリーの個人種目とスマイリーを含む四国進学会水泳部チームの戦いも焦点の一つとなりうるのである。
 但し、エントリー担当であるバイオは悩んでいた。スマイリーの2コメを、四国進学会水泳部が会長に『灯を消さないでくださいや』と頼まれた『勤労者大会』にするべきか、それとも『県選手権』にするべきか、をである。リレー自体は、四国進学会水泳部が勤労者大会に出場するため、こちらのカテゴリーにおいてエントリーするのだが、スマイリーの2コメは、やはりホンモノ中のホンモノだから、選手権でお披露目したい意向を編集部も持っている。
 『県選手権』…。それは、県内最高峰の大会だ。たとえ出場者数が少なくとも、である。世界最高峰の大会は『世界選手権』。日本最高峰の大会は『日本選手権』。ならば、県内における最高峰の大会は『徳島県選手権』以外にはありえないではないか。
 ここに、編集部もバイオ&ダッシュの提案する『スマイリーを2コメで県選手権へ』という意見に賛同することを宣言しておく。

 さて、話がどうしても旬のオトコであるスマイリーにばかり及びがちだが、その他3人も忘れてはならない。
 ダッシュの最新情報が入ってきた。6月18日に31歳になったばかりのダッシュは、バタフライを相変わらずトレーニングのメインに据えており、着々と泳ぎの勘を取り戻しつつある。スマイリーの奥様やOK藍住のIコーチのアドバイスをしっかりと身につけつつ、むふむふな感じで泳いでいるようだ。毎回、2000の練習をこなしつつ、夏の蔵本において、初のバッタに向けて鋭意努力中らしい。
 そもそも、当初はミケンにバッタを泳がせる気も捨てていなかったダッシュではあるが…やはり、マスターズにおいてミケンにバッタで負けたことが悔しいらしく、日々、25あたり0.1秒ずつ更新することを目標にしているという情報を編集部員は独自の情報筋から手に入れた。

編集部員

「ダッシュさんは、毎日、0.1秒ずつ更新していくという噂ですが」

ダッシュ 「むふっ、1週間で0.7秒、1ヶ月で2.8秒だよ」
編集部員 「2.8秒も! 大丈夫なんですか?」
ダッシュ 「忍者も、高いところを飛び越すために、毎日、低い木を越えて練習し、いつの間にか、高いところを飛び越すのだよ、むふふ」
編集部員 「はい…でも…」
ダッシュ 「君は、等差数列を知らないのかい? 毎日、0.1秒ずつ縮めていけば、40日で4秒だよ、むふっ」
編集部員 「さすがです。さすが数学の講師ですね」
ダッシュ 「こんな計算、数学科でなくともできるわ、むふむふ」
  等差数列
an =a+(n−1)d
a=19,d=−0.1とすると
an =19+(n−1)(−0.1)
=−0.1n+19.1
n=40とすると
a40 =−4.0+19.1
=15.1
よって、50のタイムは未知数ながら、ダッシュの25メートルのタイムは7月30日には15秒1となるのである。

(皆で、夏)

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