無事にマスターズが終了したからといって、四国進学会水泳部に安息の日々は、ない。無論、通常の業務へ一層の努力をし、上半期で最も過酷な、そして最も充実する長くて短い『夏期講習会』への準備を着々と進めるのだった。
新人講師スマイリーにとっては、初体験となる『夏期講習会』は、おそらく今後の塾講師人生における、とてつもない財産になることは間違いない。
だが…忘れてはならない。
夏……。それは、まぎれもなく『競泳の季節』でもある。長いインドアシーズンに比べて、短くも充実しきったアウトドアシーズン。そして、長水路(50メートルプール)のシーズンでもある。
徳島県には公認大会を開催する50メートルのインドアプールが、ない。昨今では、どの都道府県でも屋内50メートルプールを設営しており、実際、アウトドアで全ての長水路での大会を行うのは、ここ徳島県と、亜熱帯沖縄県くらいではないか、という噂も流れているくらいだ。実際、バイオが8年間参加し続けている全国実業団水泳大会も、札幌・神戸・仙台・習志野・富士・那覇・秋田・長野なのだが、沖縄県那覇市で行われた大会以外は、全て屋内のプール。しかも、かなり設備の整ったプールで大会は開催された。
しかし、我が徳島県では相変わらず、伝統の屋外長水路である『蔵本プール』にて、夏の大会が開催されている。無論、その中には、徳島県選手権兼国体選手選考会兼『徳島県勤労者水泳大会』も含まれるのだ。
今期、大型新人スマイリーを加えた四国進学会水泳部は、夏の大目標をこの勤労者大会における『200メートルメドレーリレーにおいて徳島県ランキング1位』を目指すことに設定したのは、2児パパミケンの奮戦記にて公言した通りである。
部員たちは、マスターズを単なる通過点と認識し、今期の目標である『1位』に向かって鋭意努力しているのである。
大会は、7月30日(日)。そこで、とりあえず、200メドレーリレーに出場機会のある県の学童チームが昨年、どのくらいのタイムを出しているのか調べたところ、何と2分13秒なのだ。これは県の学童新記録であった。
おそらく毎年学童記録が更新されるはずもないので、とりあえずの目標をこの2分13秒に設定したのである。
最終目標は県記録の2分07秒なのだが…。
そこで、春の恒例バーベキュー大会において、2分13秒を出すためのミーティングがダッシュとスマイリーという数学科講師の2人によってなされたことは、周知の通りである。
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