第6話 設定いっぱい
 目標はとりあえず、県ランキング1位になれそうなタイム。2005年度の県ランキング1位は県学童記録を更新したタイムである。ということは、そうそう記録が大幅更新されるはずもなかろう。よって、四国進学会水泳部、2006年夏の大目標は県勤労者大会での200メドレーリレーの記録2分13秒となったのだ。

 恒例の行事であるバーベキュー大会でも、話題はその目標になった。ダッシュはスマイリーと網を囲んでいた。ダッシュはスマイリーとスマイリーの奥様であり、四国進学会水泳部員たちの心の師匠であり、四国進学会水泳部相談役を自ら名乗るコマツスミカ様と共に肉を食いまくっていた。隣の網には、親睦会会長であるミケンの中で《ミケン》が様子をうかがっていたのだが、和やかに談笑しているという印象しか受けない。だが、やはり…。話は非常に具体的になっていたのだった。

 宴もたけなわになった頃、スマイリーがバイオの綱に近づいてきた。

スマイリー 「あのーっ。メドレーリレーでのタイム配分が決まりました」
バイオ 「配分?」
スマイリー 「はい。ボクとバイオさんの2人でとりあえず1分03秒もらいました」
バイオ 「つまり、バックとブレで、ってことやな」
スマイリー
「はい。で、残りの1分10秒をダッシュさんとミケンさんが担当します」

 1分10秒、つまりは70秒だ。単純に2で割ると35秒。ダッシュが長水路のフリーで31〜33秒の実力だ。バッタを36秒で泳ぐならば、ミケンはフリーを34秒以内で泳がねばならない。または、ダッシュが「上司・先輩」としての特権を利用し、「むふむふっ、オレがフリー担当だ」などと言い出そうものなら、ミケンはバッタで37秒を出さねばならない。スマイリーもバイオもかれこれ20年以上のキャリアだし、ダッシュでさえ、丸5年のキャリアだ。一方、ミケンはまだ2年のキャリア。果たして、都合良くタイムを出せるのだろうか。いや、難しいだろう。

 たとえ、そうだとしても2児パパミケンは負けられない。おそらく、夏までに仕上げるに違いないのだ。

 さて、その大目標のために通過するのが6月のマスターズである。当初、ミケンには200コンメを考えていたバイオ&ダッシュも、今回はリレーを最優先させるために、25バッタと50バッタで妥協することを改めて確認した。目標設定は、当然する。ミケンの25バッタは16秒50バッタは38秒。そして、100メドレーリレーにおけるアンカーのフリーは14秒を設定して、このウェブ上にてミケンに宣言しておこう。当編集部は、バイオ&ダッシュのメッセンジャーをも兼ねているのだ。

 ミケン、がんばれ!

(意外な展開に、続きまくらせていただく)

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