第2話 泣き面に蜂
 森田は、まだ信じていなかった。

「いくら、バイオさんダッシュさんが、勢いから何かをするのが好きや、っていうても、オレは泳がれへんからな。まさか、本気で大会に出ることは…出されることはあれへんやろ

 ちょっぴり不安ながらも、ご自慢である眉間の皺も復活し、一層、人相の悪い (くどいようだが、人相が悪いだけである。本当にナイスガイらしい…《本人談》 ) 顔をギラギラさせていた。

 しかし、不幸は往々にして、着々と忍び寄ってくる。脇町校にいる森田のもとに、阿波校にいたバイオから一本の電話が入った。

「あのな、大会のエントリーを受け付けてくれているMさんに、森田君のタイムを言ってみたら、『大丈夫でしょ』ってさ」

 バイオやダッシュが個人的に所属するTSD(徳島スーパードルフィン)というマスターズチームの代表でもあり、徳島県水泳連盟のオエライサンでもあるMさんの言葉は重く重く森田の上にのしかかってきたのだった。やむをえず、森田は大会出場を決意した。

 そんなときに、森田の同居する奥さんの実家で、あるハプニングが起きた。その結果、森田は、毎週、3〜4回の練習に行かざるを得なくなったのだ。

(以下、次回へ)

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