第6話 ふっ?
 4月12日。OK藍住で、4人揃って初の合同練習が行われる…予定だった。ハイパーは前日のメールでストマックに暴れられながらも、ある程度の開き直りと、覚悟をもって練習に臨む決意を固めた。しかたない。オレは頑張る子やんか……と。
 愛車レガシーが雨の町を駆け抜ける。モーターを扱わせたら、オレは誰にも負けないぜ。ダッシュさんとはいい勝負かもしれないが、それでも、「負け」たりはしないぜ。ふっ
 11時。時間厳守・パンクチュアルなハイパーはきちんと現場入りした。ミケンもいる。なのに、おいおい、肝心のバイオとダッシュがいないではないか。ハイパーは思う。
ハイパー 「何だよ、バイオさん、人を呼びつけておいて遅刻か? それとも、おいおいおい、来ないつもりじゃねえか?」
ストマック 「ミヒミヒ。そうかもしれんな。だって、あの人、朝から予定を入れる割りには、結構寝過ごすぜ、ミヒミヒ」
ハイパー 「そうだな。でも、せっかく来たんだし、ミケンもいるから、泳ぐぜ、オレは」

 ハイパーの初練習は、ミケンと2人での練習になった。
 自信はなかったものの、25メートルを泳ぎ切って、ミケンの前で多少格好をつけてみた。

ハイパー 「意外としんどいな、泳ぐのは」

 ミケンは、少しハイパーのつらさがわかる男だった。自分の1年前の、あの不幸を思うと、痛いほど、ハイパーの気持ちは伝わってくる。が、ミケンも成長していた。ここで甘い言葉をかけるのは、ハイパーにとってはよくないことなのだ、と感じていたので、あえて眉間をビキャンビキャン言わせながら、悪魔の微笑みを浮かべつつ、答えなかった。

 ハイパーが初練習を終えて、バイオとダッシュが遅れて登場した、が、ハイパーはうまいこと、二人とすれ違うようにしてプールを後にした。

 ハイパーの初練習は、とりあえず終了した。が、バイオは一人でほくそ笑んでいた。

バイオ 「ふっ。明日4月13日。ハイパーのために、あるスクールを予約してやってんねん。ふっ。ふっ。

 バイオのニヤリをハイパーが知るはずもない。ハイパーの春が、桜とともにゆっくり散ってゆく。ふっ

続きまくる)

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