第5話 ひっ?
 ハイパーは、今日(4月11日)もまた憂鬱に包まれていた。そんなハイパーを慰めるまでもなく、夜中になると悪魔のように囁きかけてくるヤツが、いた。前回から、新たにキャラクターとして登場した、ハイパーの内部に存在する別人格であるストマックであった。
ストマック

「ミシミシ。まだ、間に合うんちゃうか。お前、これ以上頑張ったら、ほんまに痩せて、痩せこけてしまうでミシミシ」

ハイパー 「確かに、その通りだ。オレの体重は、50キロ。生徒にも『細すぎる…』って、よく言われてるしなあ」
ストマック 「ミシミシ。確かに。あの、バンデさんなんか、105キロも体重があるんやで、ミシミシ」
ハイパー 「そうだよな。オレを2倍してもバンデさんの体重にかなわないんだよな。しかも、バンデさんには、100キロに消費税がついて、5キロプラスの105キロだもんなあ…」
ストマック 「ミシミシ。そうやで。オレがお前の中で暴れたら、また痩せるでえ…ミシミシ」

 そんな会話をしていたハイパーのもとに、「悪魔のように」ではなく、「悪魔」のバイオから1本のメールが届いてしまった。

〈水泳部の皆様へ 明日の藍住における合同練習は11時でよろしかったんでしたっけ?〉

 ハイパーは、悟った。こうやって、約束もした覚えさえないのに、「よろしかった」などという、あたかも既成事実のごとき連絡によって、あのミケンもどっぷりと水泳の世界に浸ってしまったのだということを。無論、無視できる。が、バイオのことだから、おそらく同じ文面をダッシュとミケンに送信しているに違いない、と。
 実際、バイオは3人に送信していた。
 夜中、バイオの笑顔が炸裂した。
 ニヤリ。

 ハイパーは重い夜を過ごすことになった。明日は、いよいよ初練習か。そう思ったとたん、体の中で、ストマックがうずきだした。今度は黙ったままで、ミシミシミシ、と。

続きまくる)

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