第6話 未来完了
 本編の進行と同時進行にて、スマイリーの動向にも注目をせねばなるまい。第3話「関係代名詞」にて、勤労者大会に於いて、来年の実業団大会上位入賞を目論んでいるスマイリーの種目を発表したのだが、ここでやや変更しなければならない点が生じたのだった。

 昨年、スマイリーを2コメにエントリーする際、バイオが主管のクラブに問い合わせたところ、

「できれば、選手権ではなくて、勤労者の方に出てくれへんか」

と、言われたのだった。そこで、今年も主管のクラブに電話をしたところ、今年はさすがに、要項上では存在しない種目であることもあって、こんな返答だった。

「大会は要項通りで行いますから。ほなから、選手権に出てよ」

そう、スマイリーは、その返答によって、勤労者大会ではなく、「徳島県選手権」にエントリーすることが正式に決定したのであった。
 県選手権は、強敵が多く存在する。だが、スマイリーは第3話に於いて発表されたタイムを出したならば、おそらく優勝して、「本年度徳島県選手権獲得者」の栄誉を手にすることになるだろう。無論、簡単ではない。50ブレにはスマイリーの義兄で、徳島県30代スイマーの輝かしい星とでも言うべきアリサワ氏や、高校3年生で伸び盛りのミキ君がいる。50バックは、大学生がエントリーしたならば、27秒前半で泳ぐだろう。
 だが、そんな逆境をも乗り越えるスマイリー。そう…スマイリーも、ダッシュと同様に、自らの姿勢を見せることでミケンへの無言のエールを送っているのだった。
 実際、ミケンに与えられたノルマなど、スマイリーに課された「徳島県選手権獲得」に比べれば、ちょちょいのちょい…くらいのもんである。

 こうして、四国進学会水泳部は、2007年夏、新たに大きな伝説を打ち立てるのである。

 (構文)今年の夏が終わった頃、スマイリーは大きな野望の礎を築ききっているだろう

  By the end of this summer, Smily will have laid down the foundation of his immense ambition.

(残り、あとわずかだ…)

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