第2話 動名詞
 編集部員は反省していた。いや、むしろ、怒っていた。
 編集部員は、前回の連載において、様々な「宣言」をしたのにもかかわらず、ほとんどが達成されなかったのだ。ムチャな宣言である、という水泳部員は「甘え」による自己弁護にちがいない、と勝手に判断した当編集部員は、やはり、怒りの矛先を、「ボク、きれいに泳げたんで」という、自己陶酔に浸っているミケンに向けられることとなるのだった。「きれい」とは、他人が見て判断することであって、本人が自己弁護してどないすんねんっ! という怒りをぐっとこらえた編集部員は、ミケンがやや練習をサボりがちであって、やや憤っている部員D(仮名)の証言を得た。
部員D 「ミケンはマスターズ前、ほとんど泳いでませんね、むふ」
編集部員 「本当であるか?」
部員D 「部員Vさんから聞いたのですが、チケットをもらう枚数も少ないです、むふふ」
編集部員 「でも、それなりに泳いでいたのではないのか?」
部員D 「いやいや、ワタシが泳いでた日にもわずか10分で終わらせた日もありましたよ、むふふふ」

 本人のためにDの正体は明かせないが、Dはミケンが「きれい」にこだわって、スピード練習をしていないことに憤っているのだ。

 さて、ダッシュは、できることならミケンとデッドヒートをしたいと考えている。明らかな勝利をおさめてもしかたない。よって、ダッシュは敵のタイムがわからない状態であった方が燃えられるのである。そう、特にミケンを倒すためになら、よりいっそう。

  (構文)ダッシュはミケンを倒すためなら、いつになく燃える。
    When it comes to beating Miken, Dash always gets more fighting than usual.

 ここで編集部員は、「ミケンは蔵本で、ダッシュと好勝負を展開する」ことを宣言しておきたい…と思ったりもする…けど、いいんかなあ。

(急がないと…)

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