2005年度 徳島県勤労者大会編

平成17年7月31日(日)
 今年もこの日がやってきた。ミケンにとって1年で一番憂鬱な日。しかし、今年は2年目ということで、ほんの少し心に余裕が感じられた。そんな余裕から今回蔵本初出場のハイパーの憂鬱な気持ちを案じていた。去年自分が感じたあの感じを味わうかのかと思うと、気の毒だと思うのと同時に自分の気持ちが楽になっている少しの喜びを噛みしめていた。
 朝8時過ぎ、若者達が颯爽とアップをしている蔵本のプールに、少し疲れ気味、そしてとても憂鬱な2人の戦士がやってきた。レースは午後からなのだが開会式に出場のため、この時間に登場したのだ。開会式終了後、若者達が競技で盛り上がる中、2人の戦士はしばし休息といくはずが突然の雨で眠りを妨げられることに……。かなり雨脚も強くなったのでこれは雨天中止かなどと少し考えたが会場からそんな空気は微塵も出ていなかった。がっかり。眠ることもできず、時間は刻一刻と迫ってくる。2人の戦士から出てくる言葉は「憂鬱や」「帰りたい」の繰り返しである。
蔵本デビューで緊張するハイパー選手(左)と、今年は早くから調整をはじめ、やや余裕の見られるミケン選手(右)。

 午前の競技が終了し、昼休み。さすがにアップをするためにプールに入水。去年、アップをして弱気に拍車がかかったことを思い出す。いや、今年は練習を積んできたから大丈夫だと自分に言い聞かせ、泳ぎ始める。やはり、50メートルプールは長い。壁が遠い。こりゃ初めてのハイパーは去年の自分と同じように生命の危機というものを感じるはずだ。ダッシュさんのように心理戦に持ち込むことも考えたが、全く自分の心に余裕が無くなっていた。実は最初の目標は40秒を切ることを考えていたミケンだったが、プールに入ってからは目標が自己ベスト(昨年度記録)に切り替えていた。それほどせっぱ詰まっていたのである。そんな弱気なミケンだからもうすでにハイパーを陥れることより「一緒にがんばろう。いや、むしろそんなにがんばらないで泳ごうよ」という考え方に変わっていた。

 いよいよレース前、憂鬱が最高潮に達したとき、スミカコーチから直前のアドバイスをいただく。アドバイスを胸にスタート台へ。ヨウイ。スタート。

 ミケンは去年の経験から最初25メートルはゆったりといく作戦でなおかつハイパーの動きを横目でみながら泳いでいた。25メートルからラストスパート。必死で泳ぎゴール。
 まず、ハイパーがまだたどり着いていないことを確認し、ホッとする。さぁ、タイムは……36秒11。自分の予想を上回ったタイムにビックリするのと同時にもうちょっとで35秒台という悔しさがほんの少し。

 ハイパーは去年のミケンのタイムを大きく上回る42秒60

プールから上がり、憂鬱さから解放された戦士2人のもとへ実業団大会へ行かれているあの方からメールが…。

「来年は32秒やな。」

ともに入賞した2人。来年からは自己記録との戦いになる。
 やはり水泳から逃れることができないことを再確認し、とりあえず開放感を満喫するハイパー&ミケンであった。
  ハイパー市原選手感想
  ミケン森田選手感想
▲翌8月1日付の徳島新聞紙面より
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