2003年度 全国実業団水泳大会 in 沖縄

山本の実業団大会参加は、30歳になったのを機に始まった。35歳になる今年は6年目。体力も下り坂。気力も落ち気味。しかし、山本は、周囲の人間に「10年連続で出場したる」という言葉を公言(広言?)することで、自らにプレッシャーを与え、且つ、自らを鼓舞するのだった。彼の日記から、勝手に抜粋させてもらい、今大会の彼の結果を覗いてみよう…
7月31日(木)
 朝、9時。吉田先生が爆音を鳴らして、わざわざ鳴門にまで迎えに来てくれる。阿波校の日は校舎を11時に開けている吉田先生は、私のかわりに授業をしてくれる西岡先生をも載せてきた。免許のない西岡先生を、まず、阿波校で下ろしてから、なんと高松空港まで送ってくれるのだ。彼には感謝感激雨霰。

12時。飛行機離陸。13時55分着陸。

 タラップに足を踏み入れた瞬問、後悔。暑い。いや、熱い…。冷房の効いていない場所、または屋外に10秒立っているだけで、汗がしたたり落ちる。すでにアンダーシャツも、シャツも汗ダラダラだ。

試合当日田中君と。このとき35度の猛暑。

 17時。高校2年生まで阿波校に在籍しており、2年の3学期に沖縄に帰って、今は琉球大学の3年生になる長嶺伸(ながみね・しん)君と待ち合わせる。一緒に夕食をとることになっていたのだ。ところが、私が高知に居た頃の後輩が今回の大会に参加しており、彼らとも合流することになった。市場でさんざん豪華な食事をごちそうになった。中西さん(中央大学の大先輩)、ありがとうございます。

 その後は、中西さんと別れ、田中君(私より2つ下で私の母校の後輩になりそこねた)、堤君(24歳。高校の後輩。しかも17年前のスイミングクラブでの教え子)、西山君(スイミング・中央大学の後輩)、長嶺君と飲みに行くも、田中君が泡盛の飲み過ぎでダウン。私と長嶺が夜を満喫したのだった。

 おやっ? そう言えば、プールは場所を確認しただけだった…泳いでないぞ。
8月1日(金)
大会前日。順調に設営が続く。プールには練習するスイマーたちの姿が。

朝、9時。朝食後、プールヘ練習に出かける。前日、ダウンした高知県チームと合流。そのままプールへ。しかし、着いてびっくり。屋外だ…。最近は、屋外での全国大会は、あまりないような気がする。まっ、蔵本も屋外だしな…。
 着替えて、プールサイドに出てから、水に入るまでの数メートル。アチッ。足の裏、背中、の両方が焼けている。なんじゃ、こりゃ。ここは、やっぱり亜熱帯じゃあ。

 水に入る。ぬるいっ。なんじゃ、こりゃ。これは、風呂じゃあ。
 てなことを言いながら、一応、1,000メートルほどアップして、あがる。田中と西山が、

「レンタカー借りてビーチに行きましょう」

と言うのでつきあう。だが、所詮、世間は平日。彼ら目当ての女の子には巡り会えず。結局、ぶらぶらしたまま、監督者会議に出席。

 帰りに、パフォーマンス付きのステーキを食って帰る。

 寝る。

8月2日(土)
 先週のレース、100メートル平泳ぎで梶本さんに負け、悔しい思いをしているので、今日こそは何とか1分17秒を切りたいと思っている…が、会場に控え室が、ない。あるにはあるのだが、四国ブロックの場所は、早くから来ていたチームに占領されていたのだ。そこで、わずか幅70センチメートルの日陰を見つけて、そこに細々と横たわる。とにかく、熱い。
大会当日。気温は35度。巨大なフライパン状態である。

 午前9時のプールコンディション、気温34度、水温30度。やはり、亜熱帯
 じんわりと時が流れる。後で合流した高知軍団が、日陰にスペースを見つけ、ござをひいたので、便乗させてもらった。アッププールで泳ごうとしたが、これまた熱い。34〜35度くらいあるんちやうん? というプールだった。
 そして、レース。全9組中、6組目が出番だ。ところが、ハプニングは、6組のコース紹介の直前に起こった。

「ここで午後1時現在のプールコンディションを申し上げます。気温35度。水温31.5度…」

 はっ? 31.5度? 適温が26度と言われている競泳で、しかも全国大会でか?
 やはり、亜熱帯じゃ。
 そして、その時間、放置されたスタート台は、虎視眈々、私の足を焼こうと狙っていた…

 コース紹介が終わり、審判長が笛を吹く。ピーッ。スタート台に上がる。見事な鉄板だ。

「あぢっ!」

 私は初めて、コース台の上で叫んでしまった。おそらく、目玉焼きくらいは冗談抜きで作れると確信している。あまりにも熱く、「はやくっ」と叫んでいると、「よういっ、パン」 ほっとした。何よりも、足の無事を確保して嬉しいのなんの。思わず気分良く泳げてしまった。スイーッすいーっ。前半は、楽に泳ぐ。後半も何だか楽だ。おやっ? 本当に楽だぞ…と思っていたら、今日は、体よりも先に肺が苦しくなった。 んっ? そうか、気温が35度。しかも、プールサイドの温度はもう少し高いはずやから、吸った空気が「熱風」なんや…と思った瞬間に、体は正直者だった。とたんにバテた。

長嶺君&彼女の山田さんと。
裸のスイマー・堤君(左)と、元・日本高校記録保持者の西山君(右)

 しかし、何とか伸びを保ちながらゴール。
タイムは1分17秒03だった。全体で23位という成績だった。この6年間で最も速いタイムを出せたのは、やはり「ライバル」梶本さんの存在と、水泳に協力的な会社の同僚のおかげやなあ、と実感した。

 来年は、16秒台やで。

 夜、2日前のメンバーに加えて、長嶺君の彼女、山田さんも合流。

 飯を食って、もう一杯。そこは、屋外の店だった。
当然、冷房も効かず、若い高知のスイマー2人は上半身裸で、酒を、飲む。飲まれる。飲み込まれていった…この後、彼らは…それは、言えん。詳しくは、高知県に行き、彼らを探して欲しい。

8月3日(日)
???
 朝の10時から50メートル平泳ぎ。それが終わったら、空港にすぐ行かねばならない。さすがに、苦手の50なので、自信なし。結果は、35秒11。だが、3年ぶりのこのレース。前回が35秒16だったので、やはり、悪くはない。が、42位で、真ん中より少し上、という位置だった。来年は、50も少し強化せねばならない。
 それにしても、沖縄に入るまで、ダイエットを敢行し、88キロから75キロにまで絞っていたのに、帰宅して体重計に乗ったら、79キロにまで戻っていた。沖縄は、酒に合う料埋が多すぎた。いかん…また、ダイエットを始めなければ。

 来年の会場は秋田だ。秋田? おおっ、そういえば高校1年生の時、インターハイに出場したのだが、確か秋田だったぞ。あれが'84だから…20年ぶりの秋田か…来年は、絶対、吉田先生と一緒に行こう!

 以上、山本の日記からの抜粋。実は…ここでは書けない内容がたくさんあり、9割を削除してあるので、本当は何をしてきたのか知りたければ、それ相応の覚悟を持って山本に聞いて欲しい。えっ?、私が知っている情報を書けって? …無理です。
<< 戻る