“タツ”こと数学科の吉田竜也先生には、様々な伝説が、ある。
 
伝説その1。ある日タツは指がキシキシしていた。だが、こんなところ(教室)で指を鳴らしてはいけないと思い、拳をギュッと握った。そして、おもむろに机の上へ、ゆっくり、そして優しくおいた。しかし……机はミシミシっと……。
 
伝説その2。ある日タツは足がムズムズしていた。だが、壊れそうなものばかり。そんなとき、某数学科若手講師のバイクが目に入った。400ccの頑丈そうな代物だ。コツンッ……。しかし、マフラーは悲鳴をあげながら重力に従ってしまった。
 
伝説その3。ある日タツは……。すみません。これ以上書けません。
 
目撃談その1。ある晩、タツは、あまり感じのよくない店で飲食をしていた。悪ノリをした女店主がタツにジャンケンを迫った。
女店主「最初はグーッ……」
その瞬間、穏やかなタツが立ち上がって拳を振り上げた。「いつまでもグーじゃ!」
 同行のU、Y、F、Iの4人がかりでどうにかタツの怒りを鎮めた、らしい。
 そんな吉田先生は、阿波校の校長として、週4回、阿波校へ愛車レガシィワゴンの爆音を響かせながら走っている。寡黙な男が、しかし誰よりも熱い彼のハートが、今日も生徒達の心を凍らせている。
 そこのけそこのけ、タツ様のお通りだぜ。