理学部って何?
理学部は、かつては「教員養成学部」と言われるほど教員になる人が多かった学部です。しかし、ここ数年で大きく変化してきています。 気になる学部のオリエンテーション第2弾は、今一つ学ぶ内容をつかみにくい理学部についての疑問にお答えします。

理(ことわり)の追求
理学部とは、まだ解明されていない自然のしくみ”理(ことわり)”を追求するという目的を持った学部です。といっても分かりにくいかも知れませんね。例えば、風が吹いたり、木の芽が出たりといった自然現象をみて、なぜそうなるのかを考え、その答えを探っていくことで、物理の法則や生命のしくみを知るのが理学部での研究の目的なのです。しかし、一言で理学部といっても、その内容は学科によって様々です。では、主立った学科を紹介しましょう。
学科はいろいろ
数学・情報系学科
名前の通り、数学を高度な理論まで学びます。ただし、ひたすら理論を展開するための抽象的な数学で、高校の数学とはひと味もふた味も違う内容です。また、情報系学科では、コンピュータの理論、ソフトウェア(コンピュータを利用するプログラム)関連の実習が中心となります。
物理学系学科
原子核、素粒子などの構造を解明したり、原子や分子などの形態を研究します。半導体、超伝導の研究をするのが、この学科です。また、宇宙における物理学(東北大など)やレーザー研究(大阪大など)が盛んな大学もあります。因みに、日本の物理学の水準は、世界でも最高レベルです。
化学系学科
物質の性質と物質間の反応について研究し、分子レベルで自然を解明しようとする学科です。有機化学(炭素を含む化合物の化学)を研究する学科では、薬学、医学、農学など生物系の学科とも深い関連があります。
生物学系学科
バイオテクノロジーに代表される、生物の生命現象を分析し、解明しようとする学科です。また、東京大学や岡山大学などの生物科学科では、理学、農学、工学、医学、薬学などの各分野で個々に行われていた生物化学関連の研究を、専門の垣根を取り払い、新しい学問分野として体系的に統括しようとしています。
地学・環境科学系学科
対象が地球という、スケールの大きな総合自然学科です。地球の歴史に関することを学んだり、地殻の変動や気象学などから地球を研究します。地震の研究も、この学科の大きな役割の一つです。
“不思議”を追求
以上のことから分かるように、理学部で研究する内容は、医学、薬学、工学、農学の各学部と、密接な関係のあるものがほとんどです。とくに、工学との境界線は、曖昧になりつつあります。工学と区別するとすれば、「理学部が研究して教科書を作り、その教科書を使って、工学部が産業に生かしていく」と考えればよいかも知れません。自然界の”不思議”を追求したい人、考え発見することが好きな人が理学部向きといえるでしょう。
進路は「教育関係」から「マルチ」へ
では、理学部の学生の、卒業後の進路は、どうなっているのでしょうか。  冒頭でも触れたように、かつては「教員養成学部」といわれていた理学部も、ここ数年で大きく変化してきています。メーカーのみならず、最近はコンピュータを扱うことの多い金融関係や、マスコミ関係からの求人も増加してきています。また、大学院進学者が多いのも、この学部の特徴です。今回の理学部紹介を呼んでみて興味がわいてきた人は、大学院進学も今のうちから考えておきましょう。就職の際も、修士の資格を持っていると有利になるケースは多くみられます。
自分のやりたい学問を探せ!
「偏差値」「難易度」「ランキング」・・・・そんな受験用語が、あなたの周りを飛び交っていることでしょう。少しでも”いい大学”に行きたいと思っている人も多いはず。しかし、ここで気をつけないと、落とし穴にはまってしまうかも知れません。

ランキングが高いというのも”いい大学”の一つの条件でしょうが、真の”いい大学”とは、あなた自身の中にあるのです。自分がやりたい勉強ができ、自分の個性を伸ばしてくれる。それが本当の”いい大学”ではないでしょうか。自分はどんなことに興味があるのか、自分は将来どんなことをしたいのか。自分を見つめ直したとき、あなたの志望学部は自然に見えてくるはずです。
理系科目以外も必要
理学部は、語学や人文系の学科とも無関係ではありません。とくに語学は絶対に必要な素養です。授業の教科書や資料が外国語という場合もありますし、自分で実験をするようになったら、たくさんの英文文献を読まなければなりません。トップレベルでの研究を目指す人なら、海外の研究者と交流したり、学会で発表をしたり、ますます英語を使う機会が増えるでしょう。英語が大好き・大得意である必要はありませんが、理系だから英語と縁が切れると思ったら間違いというものです。
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